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    クマムシとは?
    クリプトバイオシス
    乾眠
    極限環境耐性
クマムシとは?
 クマムシとは、緩歩動物門という分類体系に属する無脊椎動物の仲間で、1000種以上が知られています。「ムシ」という語がつくものの、昆虫ではありません。成体でも体長は0.1〜1.0mmほどで、世界中に分布し、海中から陸地までさまざまな環境に生息しています。陸産のクマムシは、主にコケ類、地衣類、土壌によくみられます。
ヨコヅナクマムシ(撮影:堀川大樹・行弘文子)
クリプトバイオシス
 クマムシは、ある種のストレスを受けるとクリプトバイオシスとよばれる無代謝状態に移行するという大きな特徴があります。このクリプトバイオシスには、ストレスの種類により4つに分類されます。たとえば、乾燥では乾眠(アンハイドロバイオシス, Anhydrobiosis)、低温では凍民(クライオバイオシス, Cryobiosis)、高浸透圧では塩眠(オズモバイオシス, Osmobiosis)、酸素不足では窒息仮死(アノキシバイオシス, Anoxybiosis)がそれぞれ誘導されます。
 クマムシにとって好適な環境になるとクリプトバイオシスは解除され、再び通常の活動状態に戻ります。
cryptobiosis - クリプトバイオシス -
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乾眠
 クマムシのクリプトバイオシスの中でも、乾燥ストレスによって誘導される乾眠は、個体がほぼ完全な脱水を伴うにもかかわらず、水が与えられると活動を再開できるため、この現象は長年にわたり多くの研究者の興味を惹いてきました。なお、乾眠は陸産のクマムシのみにみられます。

 乾眠状態のクマムシは、樽(タン)とよばれる特徴的な形態を示し、体内の水分量は1〜3%にまで減少することが知られています(活動状態ではおよそ80%)。通常、クマムシの寿命は1ヶ月から1年ほどですが、乾眠状態のクマムシは9年間生きのびれます。このため、クマムシの乾眠のからくりを解明することで、生鮮食品や医療用臓器などの乾燥保存技術に応用できることが期待されます。
Anhydrobiosis - 乾眠 -
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極限環境耐性
 乾眠状態のクマムシは、極端な環境ストレスに対して驚異的な耐性をもつことが知られています。これまでに-273℃の超低温から151℃の高温、6000気圧の超高圧、アルコールなどの有機溶媒、ヒトの致死量の1000倍以上の放射線照射などの極限環境ストレスを受けても、生存することができます。また、通常の活動状態であっても超低温と放射線に対して耐性を示します。活動状態時の低温耐性は「凍眠」として知られています。

 このような極端な耐性のため、クマムシは宇宙空間でも生きながらえるかもしれない、と主張する研究者もいます。クマムシの宇宙空間で生存できるかを検討することは、地球外生命体の存在可能性を探ることにつながります。
クマムシの極限環境耐性
活動状態 乾眠状態
高温 < 50℃ 151℃
低温 -253℃ -273℃
真空 - 5 × 10-4Pa
高圧 1000 atm 6000 atm
科学物質 耐性なし アルコールなど
放射線 7000 Gy 7000 Gy
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